四夜連続怪談 第三夜 列車

列車 列車が停止した。電灯も消えた。座席に座った男の頭のなかに映像が差し込まれた。全裸の若い女性がベッドで仰向けに寝ている。その横顔は陰になっている。身体が徐々に浮かんでいく。男の耳の奥で鳥の羽ばたきが聞こえだす。棒のように真っすぐな女性の…

四夜連続怪談 第二夜 恋人

彼女は誰かといっしょに暮らしたいと思ったが、笑い声や話し声には耐えられそうもなかったから笑ったりしゃべったりしない人がいいと思った。大きな身体の圧迫感にも耐えられそうにないからできるだけ小さな人がいいと思った。小さな小さな人がいいと思った…

四夜連続怪談 第一夜 消防の図画

消防の図画 四十歳になる女性から聞いた話です。 数年前、彼女がショッピング・モールに買い物に行ったとき、「消防の図画」の表彰式が行われていました。あぁ、わたしも小学生のころ表彰されたな、とふいに彼女は思い出した、それで帰郷したおりに母親に尋…

note で「1パーセントの深い哀しみ」の続編

ブラッシュアップを施した最新版(7月23日更新)です。ストーリーは変わっていません。 note で「1パーセントの深い哀しみ」の続編を販売します。 それに先立ち「1パーセント〜」のなかにありました小説内小説(散文詩)を、明日から当サイトで公開しま…

魅力的な文章とは? 推敲時のチェックポイント

Blue あなたとわたしの本 192 エッセイ Blue 9「魅力的な文章とは? 『Blue〜』的考察」を加筆修正したものです。 ほとんどの人にとって、文章を読むのは つらいことだと僕は思うんです。 結論から言うと、魅力的な文章とは読むのに苦労しなくてもいい文…

掛け布団に放り投げられたことってないですか?

エッセイ Blue 20 ── まぁ、タイトル通りなんですけどね。 掛け布団を、放り投げたことじゃないですよ。掛け布団に、ですよ。 掛け布団の上を歩いていて、その掛け布団に放り投げられたことってないですか? 僕は 年、2、3回あるんですよ。 厳密に言えば…

急な登り坂を走れ、己の名前を刻んだ旗をかかげ

Blue あなたとわたしの本 191 すでに出来上がったブランドネームにさ、 擦り寄って、 利用すれば、 そこそこはうまくいくんだよ、 たいていのことは。 さして好きでなくとも、 大してスゴいと思ってなくても、 それがブランドで ありさえすれば── 。 世の…

宇宙人に一家もろとも連れ去られそうになった話

エッセイ Blue 19 あれは僕が小学校3年生の冬のことです。 学校が終わって、友達の Bくんと帰路についていました。ふだんは5、6人で帰るのが常だったんですけど、あの日はどうしてだか二人だけでした。 会話がふと途切れたときに、Bくんが、こう始めた…

「ありがとうございます」って素直に言える人には誰も勝てないんだよ

Blue あなたとわたしの本 190 僕なんかにでもさ、 「ありがとうございます」って 言ってくれる人がいるんだよ。 そんなときは ── いつも思うよ。 あぁ、この人の勝ちだな、って。 僕はちゃんと言えてるのかな、って 自問してしまう。 ありがとうございま…

読み手を引き込む文章を書く、たった一つの方法

エッセイ Blue 18 名文、悪文、美文、いろいろあるとは思うのですが、読み手を引き込むことができなければ、そこで終わりです。引き込み、最後まで読んでもらわなければなりません。 文章を読むのは、ほとんどの人にとって、しんどいことだと僕は思うんで…

青い猫のブルース

Blue あなたとわたしの本 189 * 主人公は女性です わたしの前を横切ったのは どこかで見かけた猫だった 道がゆがみ 柱まわる 目線の位置が なにか違う 人の膝下が 行き交う うつむくと 毛むくじゃらの 脚と爪 どういうことよ? わたし自身が 猫になって …

心が休息を求めたら

Blue あなたとわたしの本 188 休みたい、って思うときはさ、 心とからだ が充電したい、って言ってるんだから、 それに従えばいいんだよ。 「なにくそ」なんて がんばるのはさ、 根性でもなんでもないですから。 損得勘定 計算して、 自分を追い詰めてる…

アヒルのマーサ

Blue あなたとわたしの本 187 ある日 アヒルのマーサ こころの中を 泳いでたよ さびしい涙 浮かべて さまよいながら ゆらゆら 遠くを見上げ ふわふわ ゆらふわゆら ふわふわ マーサは 恋をしたみたい こころの奥が 熱いもの 南の島の ペリカンの カミパに…

荷物を運んできてくださった女性にトラウマを植え付けてしまったかもしれない僕の懺悔録

エッセイ Blue 17 永かった冬も、ようやく終わりに近づいてきたようですね。まだまだ油断はなりませんが。 僕は── 皆さんもご存知だとは思いますけど── 聞きしにまさる寒がりじゃないですか? (知らんがな) 知らん方はこちらを読んでね (^o^)/ でもこの…

ふしぎなワルツ

Blue あなたとわたしの本 186 the cloudy night the silent night sounds glints the light you′ll see this, right? 闇のなか ぼくは聞こえた 庭から変な音 ママとパパ 窓辺へいそぐ 妹は はしゃぐ 青が はねて 黄色が とぶ のびる 緑 ギルギルギル ぐ…

愛する人が仕事のことを理解してくれてなくて寂しいと感じている方へ

Blue あなたとわたしの本 185 どうしてこれだけがんばってるのにわかってくれないんだ、 ねぎらってくれないんだ、 これだけ技術も磨いたのに気づいてくれないんだ、 認めてくれないんだ、 励ましてくれないんだ、 こんなふうな悩みを持ったことはありま…

書き下ろし小説「1パーセントの深い哀しみ」 note で公開

note.mu note で小説を販売します。 定価は200円です。 物語は、上昇するエレベーターのなかで一人で暮らすことにする、17歳の女の子の話です。「引きこもり 幻想小説」といったところでしょうか。 作品冒頭の「安息の地」という散文詩を、この記事の最…

芽が出たとか出ないじゃなくてさ、情熱が あるかないかで決めようぜ

Blue あなたとわたしの本 184 なんでもそうだけどさ、 続けることがいちばん むずかしいんだよなぁ。 繊細で、 感受性が豊かで、 そして 〝そのこと〟に関しても 才能のある人ほど、 続けることが むずかしい、ってところもあるんだよ。 なんていうか── …

ファーストフード店の「動かないテーブル」がキライだ。

エッセイ Blue 16 ファーストフード店、そんなに行くわけじゃないですけど、たまには行くんです。 僕は── ご存知だとは思いますけど── すみっこの席が好きじゃないですか? (知らんがな) すみっこが空いてたら パッ、と座っちゃうんですよ。それはそれは…

あなたが「いま この瞬間」に幸せを感じるための4800文字

もうひとつの Blue 3 〝いま〟という瞬間にしか、人は存在することができない。 〝過去や未来〟といったものは言葉の上だけの概念なのだ。 人は、いま、いま、いま、という以外のどこにも存在することができない。この事実を前提として、幸せについて考えて…

夢を行動に移すための(ある種 劇薬的な)思考法

もうひとつの Blue 2 今回の原稿は、「夢を行動に移すための(ある種 劇薬的な)思考法」というタイトルを付けた。〝ある種 劇薬的な〟部分については、終わりのほうで書くことになると思う。自己啓発書などでは今のところ読んだことがない。最後までお付き…

気持ちが沈んだときの対処法

もうひとつの Blue 1 気持ちが沈むときというのは誰にでもある。 できることならば明るく前向きに生きていきたいと僕は思う。あなたもそうではないだろうか。 気持ちが沈んだとき、上向ける方法について考えてみた。 悩んでいるときというのは悩みそのもの…

問題が起きるたびに強くなれる、ささやかだけれど強力な「つぶやき」

Blue あなたとわたしの本 183 問題が起きましたか? じゃあ、こうつぶやいてみようか。 「どうせ解決するに決まってる」って。 このつぶやき、 すっごく強力。 すっごく大事。 それから質問しよう。 「どうやったら解決できる?」 すると、 頭にいくつか …

みんなで音楽を奏でよう

Blue あなたとわたしの本 182 出口が見えないと人は言う 閉じ込められ しゃがみ込んでいると 暗がりのなかに ふり返ると ともる 自分らしくあれた 夕映えの時 みんなで 音楽を奏でよう そう みんなで 音楽が流れれば こころも変わる そう こころも 暗闇に…

「何度 言っても直らない あの人」に対するストレスが激減する思考法

エッセイ Blue 15 「どうしてあの人はあんなことをするんでしょう?」 「何度 言っても改めてくれないんでしょう?」 そんなことを話し、ため息をつかれてる方に、最近 つづけて会ったんですよ。 だから今回は、こんな「エッセイ Blue」を書いてみました。…

親友へ 

Blue あなたとわたしの本 181 何か ひとつのことに ささげ尽くした 一生というのは、 滑稽なものかもしれない。 だけど、 そうできなかった一生よりも、 その 〝何か〟を 見つけることさえ できなかった 一生よりも、 何万倍、 何十万倍、 美しいことか。…

〝愛〟なら〝愛〟らしく〝愛〟を──

Blue あなたとわたしの本 180 たとえば、 苦しみの渦中で のたうちまわっている人に、 他者に やさしくしましょう。 〝愛〟を表現してください、って言っても ── 無理なんだよね。 それどころじゃないんだよ。 自分がつらくてつらくてしょうがないんだか…

信号機がキライだ。

エッセイ Blue 14 信号機がキライだ、言われてもねぇ。なんぼアホな僕でも信号機がなかったらエラいことになることぐらいはわかってるんですよ。 24時間、365日働いてくれたはって、頭が下がりますよ、ホントに。でもねぇ〜、 あ、青信号はいいんです…

あなたは何があれば、幸せを感じますか?

Blue あなたとわたしの本 179 ◯ たっぷりとした 時間を、 自分自身と 二人きりで 過ごすこと。 ◯ 文学、 音楽、 映画、 絵画、 演劇、 ダンス── つまりは、 芸術全般。 そして、 何よりも、 ◯ 自由。 それで、 けっこう 幸せなんだよ。 僕という人間は。 …

好きな作家の新刊が出るとそれだけ持って旅に出ることにしている

エッセイ Blue 13 好きな作家の新刊が出ると、それだけ持って旅に出ることにしている。 その本を読むためだけの旅だ。旅というか── 日常から自分を切りはなすのだ。その作品世界だけに集中するために。一週間前後を、その本だけに捧げる。 たいして遠くへ…

好きなことをやりつづけるための、ちょっとした考え方のコツ

Blue あなたとわたしの本 178 自分のやってみたいことだから、 大好きなことだから、 なんの苦労もなく、 「わぁー、やっぱり楽しいぜ!」って いくかといえば── そうでもないんだよなぁ。 やっぱり 大変だし、 めんどくさいことも いっぱい出てくる。 や…

共感の風 ─ 少しだけでいいから心をひらいておいてもらえませんか ─

Blue あなたとわたしの本 177 つらかったですね。 さみしかったですね。 あなたにとって 大切なことを 話したのに。 それが 大切なことだと 気づいてもらえなかったんですものね。 あなたにとって、 それは とても 大切なことだったのに。 ろくすっぽ 聞…

北大路ビブレのキャンドゥのメラミンおばけスポンジに衝撃を受ける

エッセイ Blue 12 北大路ビブレのキャンドゥに、水回りの汚れなどを落とすスポンジをさがしに行ったのだが、「メラミンおばけスポンジ」というのが不意に目に入り、度肝を抜かれた。 マンガのふきだしのような かたちをした おばけたちが、パッケージにぎ…

遊於娑婆世界

Blue あなたとわたしの本 176 あなたと僕が 恐れなければならないのは、 こんなことをやって なにか 意味があるんだろうか? と 思ってしまう その領域が、 歳とともに 拡大してしまうことだ。 これは ── 恐い。 こうなってしまうと、 足が 止まってしま…

恋文 そしてありがとう

今年も残すところ、あと三日足らずとなりましたね。 月並みですが、ほんと、年々 早く感じられます、一年が経つのが。 「はてなブログ」は今年の一月から始めたんです。僕としては── ほんと例外的に── 華やかな一年を過ごすことができました。 あたたかなコ…

さる湯

Blue あなたとわたしの本 175 わたしのおばあちゃんがまだ子どもだったころ、この家には さるがいました。 裏の山から下りてきて、そのまま住みついてしまったのです。「ほんとうよ、優子」とおばあちゃんは枕元に座るわたしの顔をやさしい まなざし で見…

夏、家にペンキを塗る

Blue あなたとわたしの本 174 田舎へ引っ越した。 平屋を借りた。 大家さんはけっこう遠くにいる。 好きに暮らしていいと言う。 家まで いじっていいらしい。 家賃も安かった。 ありがたいの一言。 ホームセンターで塗料を買ってきた。 外壁、屋根に、 ペ…

ある「はてなブログ」のわけのわからない YouTube 動画

youtu.be このね、YouTube を先に観て、「Blue〜」に飛んで来てくださった方々も、いらっしゃったようなんです。 「いったい どんなブログなんだ!?」 って、思いますよね、そりゃ。 ── それでですね、来てみてですね、最初の記事というのがタイミング的に…

「南無阿弥陀仏」しか なくなったその場所から

Blue あなたとわたしの本 173 学校での問題であれ、 職場での問題であれ、 家庭、 家族の問題であれ、 「もう無理だ! だれか助けてくれ! もう どうすることもできない! 助けてくれ! 頼むから だれか助けてくれ!」 と、 涙とともに 叫び、 叫び、 叫…

愛って、機嫌良くいることなんじゃないの?

Blue あなたとわたしの本 172 愛ってさ、機嫌良くいることなんじゃないかなぁ。 ── なんだか 重みのない定義だけど。 だってさ、 機嫌良くいてくれる人ほど、 ありがたい人って いないじゃない? 職場でも、 学校でも、 家庭でも、さ。 同じグループの人…

普通にしててくれれば

Blue あなたとわたしの本 171 無理に明るく ふるまわなくても いいですよ。 普通にしててくれれば。 そのままの あなたを、 素敵だな、 って、 思っているのですから。 普通にしててくれれば、 普通にしててくれれば、 そのままの あなたが 好きなのです…

不動心なんて簡単さ

Blue あなたとわたしの本 170 「正直」に、 「誠実」に。 それさえ、 心に 決めておけば、 相手がたとえ 誰であろうと、 けっこう 堂々と していられるものなんだよなぁ。 後ろめたい部分が、 ないわけだからさ。 「正直」に、 「誠実」に。 それだけで──…

手紙を書いたよ

Blue あなたとわたしの本 169 たとえば職場── 。 「どうして思いやり合えないのだろう?」 あなたの その心を、 〝気の弱さ〟 と、取る人間もいるんじゃないかなぁ。 ── くみしやすい奴、とかね。 そういう人たちはあまり深く、 他人の内面を、 感じるこ…

空手と鼻血と女子高生

エッセイ Blue 11 高校生のとき、いっとき空手を習っていたんです。 友だちが誘ってくれたので。「智(とも)は手足がひょろ長いから空手、向いてるよ。一緒にやろうぜ」と。たしかに僕は手足はひょろ長いんです。それで、「そうか、向いてるのか」と思い…

お会いしたこともなく、お会いすることもないであろう、あなたへ

Blue あなたとわたしの本 168 あなたが健康であればいい。 うきうきと楽しく、 肉体を持っていることも 忘れてしまうほど、 体調が良いといい。 自然と笑顔がこぼれるような、 いまを 過ごされているといい。 苦しみがないといい。 悩みがないといい。 好…

あなたとわたしを傷つけるものなど本当は何もないのだということについて

Blue あなたとわたしの本 167 行動するということは、 発信するということは、 傷つくこともあるということ。 いっさい なにもしなければ、 危険性はないだろう。 傷つきたくないから 何もしないというならば、 自分しか 大事なものはないということに、 …

ぴーす ✌️

Blue あなたとわたしの本 166 「いつまで 夢みたいなことを やってるんだ、 いい年をして」 ってか? いつまでって──── いつまででもに 決まってんじゃん。 久しぶりだな。調子はどうだい?

親友が欲しいのですか?

Blue あなたとわたしの本 165 あなた以上に ひとりを深く 楽しめる人は そうはいないから、 親友が欲しいのなら、 素晴らしい友ができますよ。 フェイスブック的な 〝友達〟が 何百人いたって たいして意味ないじゃない。 「親しいのですか?」 「5年前…

ふしぎなひかり

Blue あなたとわたしの本 164 やってみたかった あのことを、 「やってみようかなぁ」と ちらっ、と 考えただけで、 胸の内側が ぴかっ、と かがやくんだよなぁ。 このひかりって なんなんだろう? どこからくるんだろう? ふしぎだなぁ。

冬がはじまるよ

エッセイBlue 10 冬が来る。寒い寒い冬が来る。 そもそも僕は 人が驚くほどの寒がりで、夏でもインド綿の首巻きをカバンにしのばせている。長袖のボタンダウンシャツと、薄手のパーカも。 喫茶店やショッピングモールに入ると、たいていクーラーがききすぎ…




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