最も明るい真夜中を歩く

Blue あなたとわたしの本 238

 

 

真夜中、

一人で散歩をするのが好きだ。

何時間も歩く。

足を交互に出すにしたがい、

そのまま

昇っていくような、

陶酔にも似た、

自由を感じる。

これ以上ないほど

一人になれる。

 

いや、違うな。

一人にはなれるのだが、

星々を散りばめた

夜空そのものに抱かれているような、

星空そのものを抱いているような、

不思議な

一体感も

覚えるんだ。

 

夜を

移動しながら、

あなたのことも想う。

同時代を生きる、

あらゆるの人のことを想う。

バラバラでいながら、

ひとつに繋がっているような、

もともとひとつだったような、

切なくも

温かい、

神秘的な感銘だ。

いまも

結びついているような。

照らし合っているような。

 

そう、

僕たちはきっと、

光を放つ

鎖のように

繋がっている。

生者とも、

死者とも、

大いなる何かとも。

僕は、

そんな、

すべてとひとつになって、

すべてとひとつになったそのひとつの輪として、

そしてやはり

繋がったひとつの円環として、

夜を歩いている。

とても明るい真夜中を。

最も明るい真夜中を歩いているんだ。

 


だからちっとも、

寂しくはないのです

 

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僕が「新京極を歩く」を書いたのは2019年の6月だったんですね。
このときはパンデミックになるなんて夢にも思いませんでした。
早くまた、去年のような新京極に戻ってほしいです。切に祈っています。

みなさん、がんばりましょうね。   智(とも)  

 

 

 








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