「自己満足」のすすめ

Blue あなたとわたしの本 232

 

 

「自己満足」という言葉は、いい意味として使われることはあまりないですよね。

 広辞苑を見ると、

 

自分自身または自分の行為に、みずから満足すること。

 

 と、あります。


 大辞林だと、

 

 客観的評価に関係なく、自分自身にまたは自分の行為にみずから満足すること。

 

 と、なっています。

 
 
 ── ん?   それでいいんとちがうん? なにがアカンねん? むちゃくちゃカッコいいじゃねえか? って 僕なんか思っちゃうわけですよ。

 とくに、

 

客観的評価に関係なく自分自身にまたは自分の行為にみずから満足すること。

 

 ってところにシビれます。

俺には 客観的評価 なんて、関係ねえのさ、俺みずからが満足してりゃあよ」 みたいで。

 

 
 そりゃあね、例えばね、仕事を頼まれてさ、クライアントの望んでるものとまるっきりかけ離れたものを提出してさ、「これが最高なのさ、俺はこれに満足しているのさ、そこんとこヨロシク」とかって言っちゃあ、そりゃマズいよ。

 でもね、それがね、不特定多数に提示する作品的なものだったりしたらさ、「自己満足」ってスゴく大事ですよ。自分の満足を目指すべきさ。 徹底的に、妥協なく。「客観的評価」や「承認」ばかりを先に求めると、個性、って死んじゃうんです。気持ちも萎縮しちゃう。ビクビクになっちゃう。

「これが私だぜ!」って両腕をひろげてほしいんです。「これがカッコいいって感じるんだもん!」とかさ。「これが大好きなんだ!」って。  あなたにとっての 「どうよ! 最高だろ!」を見せてほしいのです。

 
「それがもし未熟なものだったらどうなんだ?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。「ただの独りよがり、過大評価じゃないか」と。 ── そうですね。そのとおり。でもね、どれだけスゴいものをたとえ作ったとしても、それより上のレベルの人って必ずいるわけですよ。そういう人から見たらそれはやっぱり未熟だろうし、不完全さ。 そこはしょうがないんです。それでいいの。そこを考えすぎると人は動けなくなります。まずは「自己満足」でいい。独りでよがろう。

「Blue〜」なんかの場合だと、ざっと初稿を書きます。「いいなぁ。カッコいいものになりそうだなぁ」って、独りでよがります。そんで、独りでよがってすぐ投稿するかといえば、しないですよ。そこから推敲します。「自己満足」できるまで、何度でも。
 いま気づいたけど── 僕の場合、「独りよがり」のその先に「自己満足」がある感じです。「独りよがり」→「自己満足」って順。
 よし、これでいいな、という感触が来たら、公開します。それで、読んだ人もいいと思ってくれたら言うことないんだけど、それはわからないじゃないですか? だから「自己満足」を目指すしか実際 ないんですよね。「自己満足」できるまで粘るしかない。それしかできない。それでいいと思うなぁ。 そんなふうに続けてたら── その結果── 誰だって上達しちゃいますから、さらに「自己満足」できなくなってきます。無意識にハードルを自身で上げてくから。「自己満足」し続けることがどれだけ難しいかにも気づいてくる。それでも「自己満足」できるところまで粘り抜けるかでしょう。 だから、熱意のある人は「自己満足」し続けられるよう常に勉強するだろうし、工夫するし、他者の意見にも耳を傾けるようになるんだよね。知性や感性、技術を磨き続ける。自己ベストを更新し続けるためにね。
 好きなことを見つけ、「自己満足」できるよう自身をアップグレードし続けるっていうのは「王道」だと僕は思っているんです。「自己満足」を目指すのはぜんぜん悪いことじゃないよ。
 
 たくさんの人から「承認」してもらえるだろうか? じゃなくて、たった一人の自分を自分で「承認」できるかなんです。そこに立つんです。そうしたらその地面はグラグラ揺れないから。気持ちはシンプルになるし、ある意味ラクにもなるよ。〝自分が満足できるか〟〝自分で自分を認められるか〟── そこだけが勝負になってくるわけだからさ。
 

 あなただけが たどり着ける「自己満足」があります。上がり続ける〝あなたの〟ハードルが。それを飛び越え続けてれば、いつか誰かの「満足」にも繋がってるんだよ。気がつけば「承認」だってされてるから。誰かに、必ず、 伝わるの
 
 
 

「独りよがり」→「自己満足」、 そしてその先に →「自他満足」があると、僕は信じているのです。
 

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 あんたはあんたの大ファンかい?
 

 

 

 

 

 

 








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