Blue あなたとわたしの本 185
どうしてこれだけがんばってるのにわかってくれないんだ、
ねぎらってくれないんだ、
これだけ技術も磨いたのに気づいてくれないんだ、
認めてくれないんだ、
励ましてくれないんだ、
こんなふうな悩みを持ったことはありますか?
そんな、なんとも言えないさみしさを。
最近、そう言われる方につづけて会ったんです。
「近しい人に理解してもらってないんだ」と、みな 一様に口にされる。
「── さみしい」と。
これはねぇ──
こういうことだと思うんですよ。
あなたのがんばりを理解するためには、その人も同じことをやっていて、同じくらいがんばっていないと、あなたが何をやってるのかわからない、ということだと。
認めてないんじゃなくて、そもそもわからないの。
あなたのやってることが。
どうがんばってるのかが。
ましてやどれだけ技術を磨いたかなんて、ね。
あなたのなんとも言えない いら立ち、さみしさは、よくわかりますよ。
でも、いま僕が言ったようなことも── あると思います。
ここを押さえておかないと、時に、血液が青く染まるくらいのさみしさに襲われますよ。実際にすごくがんばってる人は、なおさら。
あなたのがんばりが理解できるのは、近い次元でそれをやっている人だけなんです。
あなたのパートナーや ご家族が、畑違いの仕事をしていたり、全くタイプの違う人間だったりしたら── あなたが満足のいくような理解は、これから先も得られないかもしれない。
あなたのやられていることのレベルが今後、さらに上がっていけば、その高みがわかる人間も比例して増えていくかといえば、これも減っていくでしょう。
その魅力に惹かれる人は増えていきますよ。だけど、専門的なことにまで理解のおよぶ人間は減っていくはずです。
でも── それでもいいじゃない。
喜んでもらえさえすれば── 。
これはもう〝道を進む人〟の宿命ですよ。
受け入れなければならないと思う。
でもね、受け入れるだけでは、足りないんです。
あなたも生身の人間だから。
あなた自身の心を、ケアしてあげなくちゃならないんです。
こう考えてみてください。
あなたのがんばり、
向上したところ、
どんな些細なところまでも、
天は理解し、尊重し、認めている と。
地は理解し、尊重し、認めている と。
天と地は、その努力のすべてを知り、認めてくれているんです。
そしてね、あなた自身も、あなた自身に、こうささやいてあげて欲しいんです。
「あなたのがんばりはすべて見ていますよ。本当に向上しましたね。あなたはよくやっています。本当によくやっています。立派ですとも」と。
「おまえ」とか、 呼び捨てもやめてください。「おまえはがんばってるぞ」とか。
「あなた」って言ってあげてください、あなた自身に。「〜さん」と言ってあげてください。
「 〜さん のがんばりは全部見ていますよ」と。「あなたはよくやっています。本当によくやっていますとも」。
── 馬鹿みたいに思うかもしれないけど、これだけでも全然、違うんです。
あなたが、あなた自身を ねぎらってあげてください。尊重してあげてください。尊敬してあげてください。
がんばっているあなたを。
挑戦しつづけているあなたを。
生きることを選びつづけているあなたのことを。
なんの ねぎらいもなく、理解されることもなく、努力をつづけられるほど人は強くないです。
夢を追いつづけるということは、自分で自分の心のケアをしながら歩むということです。いかなる方法を使ってでも── 自ら編み出してでも── 自分の心を守りながら走るということです。
自分自身で、ご自分を気づかってあげてください。
天は認めています。
地も認めています。
自分自身でも認め、ねぎらうんです。「がんばっていますね」と。「よくやっていますね」と。「また一歩 前進しましたね」と。「挑戦しつづけるあなたを尊敬していますよ」と。
それだけで、人は慰められるんです。励まされるんです。時に涙もこぼれるんです。明日も、がんばれるんですよ。
そしてね、あなたのパートナーや、ご家族が、あなたのがんばりをたとえ十全には理解できなくても、これからもあなたと共に泣き、笑い、生きてくれるのは、やっぱりそのパートナーなんです。ご家族なんです。
あなたを愛しているんです。心から応援しているんです。
ただ、不器用なだけなんです。うまく伝えられないんです。
── まとめると、こういうことです。
◯ あなたのがんばりは、天と地がそのすべてを知り、十全に認めてくれている。
◯ あなたも自分自身に声をかけてあげて欲しい。「あなたはよくやっています。あなたを尊敬しています」と。
◯ あなたのパートナーや ご家族も、あなたを認め、応援し、愛している。そのことをうまく伝えられないだけ。
愛する人が仕事のことを理解してくれてなくて寂しいと感じている方へ
今日の「Blue あなたとわたしの本」を、心を込めて贈ります。