本当に才能があり、
魅力的な人に、
「凄いですねぇ。僕はこの作品が好きです」
と伝えた。
すると、
「そんなに熱心に言われたの初めてです」
と驚いたように答えられる。
そういうことが、
ちょくちょく、ある。
──そうなんだよ。
本当に才能があり、
本当に魅力的なのに、
誰にもその事実を言ってもらえないんだよ。
それで自信を深められず、
「自分はたいしたことないんじゃないか」って、
だんだん生気を失っていく人たちが
いっぱいいっぱいいるんだよ。
だから、思うんです。
言葉を届けたいな、って。
それで勇気づけられるのかはもちろんわからない。
でも、やらずにはいられない。
だって、
人を認め、
励ます人が、
本当に少ないから。
本当に本当に少ないから。
だから、
どれだけ僭越であろうと、
馬鹿げていようと、
誤解をまねこうと、
やっぱり、それでも、
やらずにはいられない。
この夢は、
捨てられないんだよ。
ほんのささやかな
あなたのやさしさで、
そのひとことで、
誰かが生きる力を
取り戻したりもするのです。