急な登り坂を走れ、己の名前を刻んだ旗をかかげ

Blue あなたとわたしの本 191

 

 

 すでに出来上がったブランドネームにさ、

 擦り寄って、

 利用すれば、

 そこそこはうまくいくんだよ、

 たいていのことは。

 

 さして好きでなくとも、

 大してスゴいと思ってなくても、

 それがブランドで ありさえすれば── 。

 世の中、そういうところって、あるよな。

 

 ところがあんたはさ、

 己の名前を刻んだ旗を振り回しながら走ってるように見えるんだよ。

 ブランドネームでもなんでもねえ、

 誰一人として知りもしない、

 あんたの名前を書いた、

 大きいだけで、

 みすぼらしい旗を、さ。

 

 見ててたまんねぇんだよ。

 ブザマなんだよ。

 涙が出てくんだよ。

 でもそんなあんたが、たまらなく

 好きなんだよ。

 

 なんでだろうなぁ。

 なんでかなぁ。

 俺自身も、

 似たような人間だからっていうのもあるのかもな。

 あんたよりかはズルいかもね。

 不器用なんだろうなぁ。

 ヘンに潔癖なんだよ。

 アホなんだよ、つまりは、

 二人とも。

 

 でもさ、

 それでもいいじゃない。

 

 格好悪くって上等よ。

 

 息を切らせながらも、

 身をよじりながらも、

 そのとき そのとき

 持ちうる力、

 すべて注ぎ込み、

 走りつづけてみないか。

 このまま走りつづけてみようぜ。

 

 少なくとも僕は、

 あなたのそのカッコ悪さに、

 一途さに、

 曇りのなさに、

 いつも、

 励まされているんです。

 

 でっけえ名前に揉み手して、

 おこぼれにあずかってれば、

 そこそこはうまくいくだろう。

 でもさ、

 やっぱりさ、

〝そこそこ〟なんだよ。

 

 そう思うよ。

 

 誰かの心を、

 真実 打ち抜くことはできねぇよ。

 

 

 己の名前を刻んだ旗をかかげ、

 このまま走りつづけてみよう。

 先の見えない、

 傷つくことも多い、

 石だって投げつけられる、

 でもたしかに、

 みぞおちの奥が

 せわしく

 たぎる、

 

 この急な登り坂をさ。

 

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