Blue あなたとわたしの本
Blue あなたとわたしの本 199 その浴場はひろく、高い建物のなかにあるようだった。天井の照明は青っぽい。大勢の裸のひとがいる。男も女も、子どもも老人もいる。みな青いひかりに染まっているからどこかしら哀しげに見える。湯につかる裸の人間、低い椅…
Blue あなたとわたしの本 198 あなたが プライベートで 誰かに一言、 ガツン、と 言ってやりたくなったとします。 その相手が あなたにとって、 とても大切な人であり、 どうしても知らせてあげたい、 伝えてあげるべきだ、と、 直感が、 心が、 ささやく…
Blue あなたとわたしの本 197 嫉妬心に苦しんでいるのかい? あの人は魅力的なことをやってるよ。 スゴいよなぁ。 僕もそう思うよ。 でもさぁ、あなたのやってることの良さと、 あの人のやってることの良さって 種類がぜんぜん違うじゃない。 全然ちがう…
Blue あなたとわたしの本 196 「Blue あなたとわたしの本」というブログを約一年半、僕はやっているんですけどね、「『Blue〜』は綺麗ごとばかりだ」というコメントをいただくことがあります。 はい、ですが、人の心を打ち砕くような事実を書くよりも、ほ…
Blue あなたとわたしの本 195 人の心を打つのは 誠実さです。 言葉にするとクサすぎるから誰も言わないけど、 実はみんな気づいてる。 不誠実なものも 短期間なら 人をあざむくことはできるよ。 でも長くは だませない。 あなたも実例はたくさん見てこら…
Blue あなたとわたしの本 194 あなたが何かを生み出そうとするとき、 あなた一人でやるわけではありません。 時間も空間も超えたすべての次元が動きだします。 その実現に協力してくれます。 あなた一人でやるわけではないのです。 五感を駆使し、 直感を…
Blue あなたとわたしの本 192 エッセイ Blue 9「魅力的な文章とは? 『Blue〜』的考察」を加筆修正したものです。 ほとんどの人にとって、文章を読むのはつらいことだと僕は思うんです。 結論から言うと、魅力的な文章とは読むのに苦労しなくてもいい文…
Blue あなたとわたしの本 191 すでに出来上がったブランドネームにさ、 擦り寄って、 利用すれば、 そこそこはうまくいくんだよ、 たいていのことは。 さして好きでなくとも、 大してスゴいと思ってなくても、 それがブランドで ありさえすれば── 。 世の…
Blue あなたとわたしの本 190 僕なんかにでもさ、 「ありがとうございます」って 言ってくれる人がいるんだよ。 そんなときは ── いつも思うよ。 あぁ、この人の勝ちだな、って。 僕はちゃんと言えてるのかな、って 自問してしまう。 ありがとうございま…
Blue あなたとわたしの本 189 * 主人公は女性です わたしの前を横切ったのは どこかで見かけた猫だった 道がゆがみ 柱まわる 目線の位置が なにか違う 人の膝下が 行き交う うつむくと 毛むくじゃらの 脚と爪 どういうことよ? わたし自身が 猫になって …
Blue あなたとわたしの本 188 休みたい、って思うときはさ、 心とからだ が充電したい、って言ってるんだから、 それに従えばいいんだよ。 「なにくそ」なんて がんばるのはさ、 根性でもなんでもないですから。 損得勘定 計算して、 自分を追い詰めてる…
Blue あなたとわたしの本 187 ある日 アヒルのマーサ こころの中を 泳いでたよ さびしい涙 浮かべて さまよいながら ゆらゆら 遠くを見上げ ふわふわ ゆらふわゆら ふわふわ マーサは 恋をしたみたい こころの奥が 熱いもの 南の島の ペリカンの カミパに…
Blue あなたとわたしの本 186 the cloudy night the silent night sounds glints the light you′ll see this, right? 闇のなか ぼくは聞こえた 庭から変な音 ママとパパ 窓辺へいそぐ 妹は はしゃぐ 青が はねて 黄色が とぶ のびる 緑 ギルギルギル ぐ…
Blue あなたとわたしの本 185 どうしてこれだけがんばってるのにわかってくれないんだ、 ねぎらってくれないんだ、 これだけ技術も磨いたのに気づいてくれないんだ、 認めてくれないんだ、 励ましてくれないんだ、 こんなふうな悩みを持ったことはありま…
Blue あなたとわたしの本 184 なんでもそうだけどさ、 続けることがいちばん むずかしいんだよなぁ。 繊細で、 感受性が豊かで、 そして 〝そのこと〟に関しても 才能のある人ほど、 続けることが むずかしい、ってところもあるんだよ。 なんていうか── …
Blue あなたとわたしの本 183 問題が起きましたか? じゃあ、こうつぶやいてみようか。 「どうせ解決するに決まってる」って。 このつぶやき、 すっごく強力。 すっごく大事。 それから質問しよう。 「どうやったら解決できる?」 すると、 頭にいくつか …
Blue あなたとわたしの本 182 出口が見えないと人は言う 閉じ込められ しゃがみ込んでいると 暗がりのなかに ふり返ると ともる 自分らしくあれた 夕映えの時 みんなで 音楽を奏でよう そう みんなで 音楽が流れれば こころも変わる そう こころも 暗闇に…
Blue あなたとわたしの本 181 何か ひとつのことに ささげ尽くした 一生というのは、 滑稽なものかもしれない。 だけど、 そうできなかった一生よりも、 その 〝何か〟を 見つけることさえ できなかった 一生よりも、 何万倍、 何十万倍、 美しいことか。…
Blue あなたとわたしの本 180 たとえば、 苦しみの渦中で のたうちまわっている人に、 他者に やさしくしましょう。 〝愛〟を表現してください、って言っても ── 無理なんだよね。 それどころじゃないんだよ。 自分がつらくてつらくてしょうがないんだか…
Blue あなたとわたしの本 179 ◯ たっぷりとした 時間を、 自分自身と 二人きりで 過ごすこと。 ◯ 文学、 音楽、 映画、 絵画、 演劇、 ダンス── つまりは、 芸術全般。 そして、 何よりも、 ◯ 自由。 それで、 けっこう 幸せなんだよ。 僕という人間は。 …
Blue あなたとわたしの本 178 自分のやってみたいことだから、 大好きなことだから、 なんの苦労もなく、 「わぁー、やっぱり楽しいぜ!」って なるかといえば── そうでもないんだよなぁ。 やっぱり 大変だし、 めんどくさいことも いっぱい出てくる。 や…
Blue あなたとわたしの本 177 つらかったですね。 さみしかったですね。 あなたにとって 大切なことを 話したのに。 それが 大切なことだと 気づいてもらえなかったんですものね。 あなたにとって、 それは とても 大切なことだったのに。 ろくすっぽ 聞…
Blue あなたとわたしの本 176 あなたと僕が 恐れなければならないのは、 こんなことをやって なにか 意味があるんだろうか? と 思ってしまう その領域が、 歳とともに 拡大してしまうことだ。 これは ── 恐い。 こうなってしまうと、 足が 止まってしま…
Blue あなたとわたしの本 175 わたしのおばあちゃんがまだ子どもだったころ、この家には さるがいました。 裏の山から下りてきて、そのまま住みついてしまったのです。「ほんとうよ、優子」とおばあちゃんは枕もとに座るわたしの顔を やさしい まなざし …
Blue あなたとわたしの本 174 田舎へ引っ越した。 平屋を借りた。 大家さんはけっこう遠くにいる。 好きに暮らしていいと言う。 家まで いじっていいらしい。 家賃も安かった。 ありがたいの一言。 ホームセンターで塗料を買ってきた。 外壁・屋根に、 ペ…
Blue あなたとわたしの本 173 学校での問題であれ、 職場での問題であれ、 家庭、 家族の問題であれ、 「もう無理だ! だれか助けてくれ! もう どうすることもできない! 助けてくれ! 頼むから だれか助けてくれ!」 と、 涙とともに 叫び、 叫び、 叫…
Blue あなたとわたしの本 172 愛ってさ、機嫌良くいることなんじゃないかなぁ。 ── なんだか 重みのない定義だけど。 だってさ、 機嫌良くいてくれる人ほど、 ありがたい人って いないじゃないですか? 学校でも、 職場でも、 家庭でも、さ。 同じグルー…
Blue あなたとわたしの本 171 無理に明るく ふるまわなくても いいですよ。 普通にしててくれれば。 そのままの あなたを、 素敵だな、 って、 思っているのですから。 普通にしててくれれば、 普通にしててくれれば、 そのままの あなたが 好きなのです…
Blue あなたとわたしの本 170 「正直」に、 「誠実」に。 それさえ、 心に 決めておけば、 相手がたとえ 誰であろうと、 けっこう 堂々と していられるものなんだよなぁ。 後ろめたい部分が、 ないわけだからさ。 「正直」に、 「誠実」に。 それだけで──…
Blue あなたとわたしの本 169 たとえば職場── 。 「どうして思いやり合えないのだろう?」 あなたの その心を、 〝気の弱さ〟 と、取る人間もいるんじゃないかなぁ。 ── くみしやすい奴、とかね。 そういう人たちは あまり深く、 他人の内面を、 感じるこ…