四夜連続怪談 第二夜 恋人

 すぴーどねこ

 

 すぴーどねこは  はやい
 とてつもなく   はやい
 じんじょーでなく はやい
 今日は
 はやい はやい はやい
 はやいぞ すぴーどねこ

 すぴーどねこは  おそい
 とてつもなく   おそい
 じんじょーでなく おそい
 昨日は
 おそい おそい おそい
 おそいぞ すぴーどねこ

 すぴーどねこは  しんだ
 みっかまえに   しんだ
 んなことニャおかまいなく
 明日も
 はしれ はしれ はしれ
 はしれよ  いえのなか

 ぼく すぴーどねこ だいすき
 妹  すぴーどねこ だいすき
 だいすき だいすき だいすき

 それいけ すぴーどねこ
 きえるな すぴーどねこ

 

 

 

 恋人

 

 彼女は誰かといっしょに暮らしたいと思ったが、笑い声や話し声には耐えられそうもなかったから笑ったりしゃべったりしない人がいいと思った。大きな身体の圧迫感にも耐えられそうにないからできるだけ小さな人がいいと思った。小さな小さな人がいいと思った。あまり輪郭のはっきりしていない、全体的に透き通った人だったらなおいいと思った。匂いがまったくしないことももちろんだった。食事をしたり排泄したり、眠ったりする人もいやだった。

 いま彼女は、理想の男性と言えるものと暮らしている。彼女が、「幸せですか?」と尋ねると、とても幸せだよ、と声のない声で答える。顔のない顔がにっこりとする。

 彼は真夜中の廊下のように優しく、彼女は青い硝子の破片となって砕け散るほど幸せだった。

 

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